発信器を装着して 17:20 放獣。 |
猿も木から落ちるように ハクビシンも落ちた。 少したわむように 長く張った1本の針金の真ん中へんに バナナを吊しておいた。 その針金の上を左右に揺れながら バナナに近づいて 取ろうと思ったら 針金が揺れて 2m下まで落ちてしまった。 めげずに再度チャレンジ。 こんどもバナナに近づこうとするが 針金が揺れてなかなか 前に進まない。 やっと直上までたどり着き バナナをくわえようとした時バランスを崩し 前足でバナナをひっかくようにして バナナとともに落下。 餌にありついた。 |
非常に手強い。 まさかと思うことも 平然とこなしてしまう”つぶ”に 今のところ脱帽。 |
朝行ってみると ガラス室の寒い台の下で 丸くなって寝ていた。 糞は外周 特に隅に多くしてある。 |
ガラス室に隣接している 網室も解放してやった。 つぶは 物珍しそうに網室の中を探検していた。 時には落ちそうになり 見ている方がヒヤリ。 |
夕方 今晩の餌を置きに行ったら 寝屋として作ってやった穴の上にかぶせてある段ボールの上で 寝ていた。 引き戸を開けた途端 その寝屋の中に身を隠した。 すごく素早い行動。 野生のハクビシンも ひなたぼっこをしていて 物音が聞こえたら こんな風に身を隠すのだろう。 |
日によって 昼間かなり動くことがある。 きょうは その日。 そんな様子を見ていたら 洗面器の中の水がかなり汚れていることに気づいた。 ガラス室の中が乾いていたので その汚れた水を撒いてから また椅子に座り つぶを見ていた。 しばらくして 警戒を解いたつぶが一目散に水を撒いてしめった土のところにやってきて 耳の後ろから首の部分を こすりつけ始めた。 その行為を しばらく繰り返した。 もしかして 臭い付け? さすがジャコウネコ科と思い 臭いをかいだが・・・。 ハクビシンそのものは 鼻をくっつけて嗅いだことはないが 臭く感じたことはない。 |
後ろ足と尻尾で 枝にぶら下がっているところを見てしまった。 餌に対するものすごい気迫を感じる行動。 クリアファイルでぶどうの”かさ”を作った。 一辺が20〜30cm。 これなら大丈夫だろうと思ったが さっきのぶら下がる技で 見事完食! 恐れ入った。 |
ここ一週間くらい 朝早く覗いてみると 穴の中ではなく ワラの上に寝ていることが多い。 昼間起こしても ボーっとして こちらを見ているようだが 目がうつろ。 寝起きが非常に悪い。 |
1+5種類も すべてだめだった。 こうなると 次が出てこない。 |
焦りにも似た焦燥感。 なんとしても手がかりぐらいはほしい。 きょうも考えられることは実行した。 また明日に期待。 |
昨日は失敗したが それに懲りず袋のまわりにさらに厚くある刺激物を塗った。 明日の朝が楽しみだ。 |
まわりが薄暗くなった17:50ころ のそのそと動き出す。 袋のまわりに ある刺激物を厚く塗って食害を阻止しよとする試みを実施。 結果は失敗。 ハクビシンの味覚は 刺激に対しては反応するため 鈍くはないが強いと思われる。 何か どこかに 弱点はないのか。 ヒントがほしい。 |
針金の上を綱渡り。 太く長い尻尾を 左右に振りながら 器用に歩く。 時には 針金の上で昼寝もする。 ある本によると 樹上生活者と ん〜 納得。 時折 ガラス室の中を覗くが 運良く 水を飲む瞬間を見た。 猫のように座り 口を水につけ 舌を小刻みに出し入れして 飲んでいた。 昨日 生鮭の頭をやったが 頭蓋骨だけ残って 肉はきれいに食べられていた。 |
15:00ころ餌を与えに行くと ちょうど職場の人が 家族連れでハクビシンを見にきた。 生魚の頭を持ってきて これ食べるかなと置いていった。 きょうは 麦わらの上に寝ていた。 いつものようにバナナをセットして もらった魚の頭も置いてやったら 最初に魚のところへ。 ちょっと口を付けたが やっぱりバナナの方が好きらしい。 袋を破きバナナにがぶり付き 1本丸ごと加えて あわてて高いところへ登ろうとした。 からだに比べ バナナが大きすぎたのか よろけたり大変そう。 見ていて笑ってしまった。 そのまま鉄筋の筋交いを登り ガラス室天井の角で 前足で押さえながらバナナを食べだした。 バナナが落ちるだろうと思っていたらやっぱり落ちた。 落ちたバナナを拾いにしたまで降りてきて その場でお食事。 |
朝6時くらいに きょうの分の餌を与えにいったら ガラス室の中をウロウロとしていた。 キャットフードとバナナを木の枝にセットしてガラス室の外に出ると その途端に 鼻を高く上げクンクン。 一目散にキャットフードへ 小走りで。 缶詰のキャットフードはあまり好きでないらしく ちょっと口を付けただけで 今度はバナナへ。 おいおい! 今晩の餌だぞ! |
11:30ころ様子を見に行くと 鉄骨の張りの上でひなたぼっこをしながら ぐっすりと熟睡していた。 声をかけてもなかなか起きなかったが 何事が起こったかという風に ボーっとしていた。 おやつに ばなな1/3をあげると 食べようとしたら張りから地面に落ちてしまった。 恐る恐る そのバナナを探しに 鉄筋の筋交いを伝わって降りてきた。 食べ終わるとまた筋交いを登っていった。 次は 台の上にバナナを置いてみたら ガラス室内に寒冷紗を張るための針金の上を ゆっくりであるが歩き始めた。 格段に猫よりうまい。 尻尾の先を 針金に巻き付けるようにする行動も数回見られた。 2時間ほど”つぶ”の行動を見ていたが 鼻を高くあげ頭を左右に振りながら 臭いを嗅ぐ仕草から 相当に嗅覚がいいのではないかと感じた。 また 猫が寝る前に 何度もからだを回転させながら寝やすい位置を見つけようとするが この”つぶ”もやっていた。 |
どこにも姿が見えないので 寝屋の中にいると思われる。 ぶどうの袋に入れ木に吊しておいたバナナ2本は 袋が下に落ち食い破られていた。 日中はやっぱり寝屋から出て 鉄筋のさんに横たわって ひなたぼっこをしながら寝ている。 16:45には活動を始めていおり 17:00ごろ与えた袋入りバナナが すでに食べられていた。 23:30ころ ”つぶ”を見つけたら 寝屋の中に入っていた。 夜行性とはいえ あまりの寒さに耐えられなかったのだろう。 ”金太”や”なな”は皮下脂肪をためて この寒さから逃れるために 穴ごもりをしていると ”つぶ”を見て 確信。 |
朝見てみると どこにもいないので ガラス室に入ってみると ちゃんと寝屋の中にいた。 昨夜やっておいた バナナ1本とみかん1個は 皮のみとなっていた。 日中にのぞいてみると 寝屋から出て 鉄骨の細いさんの上に 尻尾を下にたらして寝ていた。 おそらく職場の人が覗きにいったりして 騒がしたので寝屋から出たのであろう。 また、日が当たって暖かい場所にいたことから 寒がりだがらか・・・。 洗面器をひっくり返されないように土に埋めて 水を満たしておいたら 1cmぐらい減っていたので 水は飲むと思われる。 18:05に活動を始める。 |
昨夜入れたりんごはきれいに食べられていた。 前歯で皮をむいたらしく 細かくなった皮が散乱している。 職場で 体重測定した結果 1,349gの雌であった。 生後3か月程度と推測できる。 ガラス室(網室)の地面に いままでにフュールドで見てきたように 寝屋となる穴を掘り 蓋をして横穴式寝屋とした。 また 近所から適当な木を切ってきて 止まり木を設置した。 放獣した途端に 天井付近に登り 眠っている様子。 |
ある警察署から電話があり ハクビシンの子供を保護したとのこと。 詳細は、1月27日未明、市街地にある秩父警察署前で、雪の中うずくまっているハクビシンの幼獣を警ら中の警察官が保護し 署内で檻に入れ様子を見ていたという。 衰弱していたことから秩父試験地へ連絡が入り、保護することとなった。
りんご2個を檻に入れ 家に持ち帰り 玄関で様子を見る。 夜中には檻の中を動き回り 時には子犬のように鳴いた。 |